環境推進ガイド

省エネルギー化の実現に向けて

テナント、管理会社、オーナーが一体となった環境推進体制の構築

実際にビルを使用するテナント、ビルを管理する管理会社、ビルオーナーの三者による環境推進体制の構築なくして、建物の省エネルギー化は実現できません。

今後、三者が一体となった協働の省エネ組織を整備し、定期的な環境推進会議の開催等を通じ、省エネ対策の具体化と円滑な導入を目指します。

なお、ビルオーナーは主体的に省エネ組織をリードし、管理会社が実態に即した省エネルギー対策の企画・実施等の具体業務を実施し、テナントと一体となった環境推進体制を実現します。

一人一人にできること

何気ない一人一人の行動次第で、オフィスビル内で使われるエネルギーの量は大きく変わってきます。地球温暖化を防止するためには、まずできることから始めなければなりません。一人一人にできること……それは身近な所にありました。一人一人の小さな心がけが、大きな省エネルギーにつながります。省エネルギーの推進は光熱水費用削減につながり、みなさん自身にも大きなメリットがあります。目標を定め、できることから取り組みましょう。

省エネルギーの主役はテナントのみなさんです。

オフィスビルで消費されるエネルギーのうち、約60%が専用部分で消費されているといわれています。省エネルギーを図るうえで、専用部分での努力は不可欠であり、テナントのみなさん次第で地球温暖化防止に大きく貢献することができます。省エネルギーの主役はテナントのみなさんです。

時間帯による省エネのポイント

オフィスビルにおいては使用時間帯により、エネルギーの使われ方が異なります。ここでは時間帯別の省エネポイントを紹介します。

  • (財)省エネルギーセンター「オフィスビルの省エネルギー」

冷房時にはブラインドを降ろしましょう

夏場の室内が熱くなってしまう要因の一つは窓から入ってくる日射です。日射を抑えるには、ブラインドを下げるのが効果的で、窓際の快適性も高まります。方位や時刻、天候により、ブラインドの開閉に気を配り、省エネルギーと快適性の向上をはかりましょう。

  • 特に白色系のブラインドは反射率が高く、日射遮へい効果が高くなります。

空調の設定温度を工夫しましょう。

夏の冷えすぎ、冬の暑過ぎは避け、衣服で調節しましょう。夏場は軽装、冬場は上着を着ることで、体感温度を約2℃程度調節することが出来ます。

  • 建物によって室内で温度調整が出来ない場合があります。この場合は、施設管理者と協力しながら実践をしましょう

決まった時間に照明を消しましょう。

昼休みなどの休憩時間や在席率が低くなる夜間は、時間を決めて一旦すべて消灯しましょう。在席者が少なかったり、照明の明るさを必要としないことが多い時間です。こういった時間に、積極的に照明を消しましょう。オフィス内で食事をする人のために、椅子やテーブルなどの什器を窓際に配置して、外部の明るさを利用するのも効果的です。

OA機器の電源はこまめに切りましょう。

OA機器は、使用していなくても意外に電力を消費しています。終業時にOA機器の電源を切ることは勿論のこと、こまめに電源をOFFにして、節電に心がけましょう。退社時には、パソコンだけでなく、プリンターやコピー機などの周辺機器も、電源を切りましょう。特に金曜日などは、翌月曜日までの約60時間も無駄に電力消費してしまうことになります。

最寄り階への移動は階段を利用しましょう。

上下の階など近くの階への移動の場合、なるべく階段を利用するようにしましょう。省エネ効果だけでなく、エレベーターの待ち時間も短縮され、また運動不足の解消にも効果があります。

  • エレベーターは一度の使用で「加速」「減速・停止」「扉の開閉」を通じて大きな電力を消費します。また、エネルギー消費量は利用者数(重さ)の影響が大きいので、利用者が増えれば、エネルギー消費量も増加してしまいます。

ビル側でもさまざまな省エネルギー対策を予定しています

ビルの省エネルギー対策を実現するために、ビルのハード面については『設備機器運転システムの変更』や『最新型の高効率機器の採用』を推進し、ソフト面においては『共用部照明の点灯制御の変更や減灯』、『機器効率向上のため各部位のメンテナンス』、『空調温度等設定の見直し』等、早急に実施可能な省エネルギー施策への取り組みを予定しています。なお、テナントの皆さんが不自由に感じる施策もあるかもしれませんが、ご理解ご協力をいただき、テナントの皆様と一体となった省エネルギー対策の実現を目指します。